マサトです。
教育本コレクターのマサトです。
今回紹介したいのは、ハッピーエデュ代表 はせがわわか さんの『頭のいい子にする最高の育て方』という本です。
表紙には『世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!』とい文字がイキナリ目に飛び込んできます。
目次
■『頭のいい子にする最高の育て方』表紙
■『頭のいい子にする最高の育て方』裏表紙
裏表紙には子育ての新常識として11項目が列挙されています。
各家庭で子育ての悩みは様々だと思いますが、マサトが特に気になった項目は1番、5番、6番、10番の4つ。
特に5番と6番は心と体をつくる上で、親が知っておくべき大切な知識だと思います。
■『はじめに』を読んで
最初の『どこでもやっていける地頭を持つのが本当の頭のいい子』という言葉がイキナリ心に刺さります。
子育てや教育の目的は、わが子を親が自慢できる有名な会社に就職させたり、親が自慢できる学校に通わせたり、ましてやガリ勉にすることではないと思います。
ここに書かれているように、どんな環境に置かれても社会全般でうまくやっていける、そんな頭の良さをわが子に授けてあげること。
そしてわが子が幸せな人生を送れるようにサポートしてあげることが子育ての究極の目的だとマサトは思います。
いつも言っているように『しなやかに、したたかに生きる力』を娘には授けたい。そんな願いを実現するために必読の一冊だと感じました。
著者の はせがわ わかさんは京都大学大学院を出て、大手メーカーで100件ほど特許を出願するなどバリバリと仕事をしつつ子育てにも手を抜かないワーキングマザー。
発達心理学や脳科学、ハーバードやオックスフォード、東京大学など内外の最新の研究論文なども参考に自身の子育てで実践されたそうです。
ちなみに本書の子育て法は、6歳までの幼児に有効なものです。
わが子は残念ながら適齢期を過ぎていますが、振り返り点検の意味でも読む価値はあると判断しました。
■目次構成
本書は全四章から構成されています。
第一章 コミュニケーション
第二章 生活習慣
第三章 遊び
第四章 学習
本書のおさらい(P260)
おわりに(P272)
参考文献(P276)
■第一章 コミュニケーション
まず大切なのが、子どもの才能を見極めること
そしてアメリカの発達心理学者アーサー・ジェンセンに基づき
知性の才能は遺伝と環境で決まるとしています。
知性を発揮するための最適な「環境」があり、どのような「環境」が
適しているかは親のパーソナリティ(個性)に関係する。
このパーソナリティは子に遺伝するので、まず親のパーソナリティを
知ることが重要であると説いています。
つまり親のパーソナリティによって最適な子育て方法は変わってくるというwワケです。
本書では、親のパーソナリティを知るために「特性5因子モデル」に基づいた
「パーソナリティ診断テスト」を行うことができます。
16問の質問に答えるだけであなたのパーソナリティが判明します。
パーソナリティ診断テストはハッピーエデュのホームページでも行えます。
その結果が以下のスクリーンショットです。
自分のパーソナリティのタイプに応じた子育てアドバイスももちろん書かれています。
次に「人格と心」の重要性と親の愛情の注ぎ方の関係について述べています。
いくら勉強ができても、才能があっても「人格と心」の土台ができていなければ
中学生以降、知力、体力を自分で勝手に伸ばしていける子にはならない。
「人格と心」を幼少期に育てるためには「アタッチメント理論」を理解しておくことが
重要です。アタッチメントにより脳の海馬と偏桃体を成長させることができるという。
また、アタッチメントは「探求心の発達」「自立」「社会性の発達」にも影響するそうです。
「ご褒美」についても心理学の実験をもとにどうすべきか述べられています。
■第二章 生活習慣
第二章では「食事」「睡眠」「電子機器との付き合い方」
特に参考になったのは食事。頭を良くするための食材についてはよいヒントが貰えました。
■第三章 遊び
第三章では遊びの重要性について語られています。
知性を育む4つの遊びと、遊びによって鍛えられる3つの能力を知っておくことが重要です。
【頭のいい子の3要素とは】
「抽象的思考力」
「空間認知能力」
「楽しみを生み出す力」
遊びによって頭のいい子が育つ公式 なんていうのも書かれています。
探してみてください。
4つの遊びについては、うちの娘の場合3つは十分できていた気がします。
しかし、さいごの1つは不十分だった気がします。
ちゅ
また、スポーツ系の習い事と「外遊び」は別モノである。これは要注意です。ここ重要です。
■第四章 学習
第四章ではいよいよ学習について述べています。
「ひらがな」「読書」「算数」「音楽」「英語」「習い事」について
詳しく書かれています。
「音楽」ではピアノはやはり頭がよくなるということ。
「英語」では小3までに取り組んでおきたい3つの英語学習が参考になりました。
「習い事」については何を習うかではなく、どのように習うかが大事。深いです。
■『本書のおさらい』(P260~)
本書の要点が12ページにまとめられているので、読む前の内容把握、読んだあとの復習に
大変便利です。
■『おわりに』
本書の出版に至る経緯と関係者への謝辞
■『参考文献』
本書で書かれている内容のエビデンス(根拠となる証拠)がリストアップされています。
英語の文献が多いのが特徴的です。
中にはURLが記載されているものもあるので実際に自分の目で確かめてみるのもよいでしょう。
■さいごに
頭のいい子に育てる系の本の決定版ではないでしょうか。
これまでの教育本に書かれた内容も含んでいますが、きちんとした根拠、エビデンス、理論で裏打ちされているため、半信半疑ではなく、自信をもって実践できる方法ばかりです。
是非一読をお勧めします。
そして、著者の はせがわさんには 是非2冊目、3冊目の出版を期待したいと思います。
是非、小学校低学年向けや小学校高学年向け、中学生向けと続編を書いてもらいたいものです。
はせがわさん、よろしくご検討ください。
マサト
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