マサトです。
知能検査WISC-Ⅳ(ウィスク・フォー)について調べてみました。
WISC-Ⅳは、医療機関等で発達検査にも使われており、5歳0カ月~16歳11カ月の子どもを対象にした検査で世界でも広く利用されています。
WISCとはWechsler Intelligence Scale for Children(児童向けウェクスラー式知能検査)の略。最新版は第五版のWISC-Ⅴですが日本語版は第四版のWISC-Ⅳが最新となります。
■WAIS(ウェイス)とWPPSI(ウィプシー)
検査対象が16歳0カ月~90歳11カ月向けには
WAIS-IV(ウェイス・フォー)が用意されています。
WAISはWechsler Adult Intelligence Scale(ウェクスラー成人知能検査)の略になります。
また、3歳から7歳3か月までにはWPPSI(ウィプシー)が用意されているようです。
WPPSIはWechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence(ウェクスラー就学前幼児用知能検査)の略です。
■ウェクスラー知能検査と受験回数
医師に聞いた話ですが、検査内容を知ってしまうと正確な検査が行えないため、WAIS、WISCそれぞれ生涯に一度しか受けられないそうです。
知能の発達は小学3年から4年にはほぼピークに到達するそうなので、検査をするならば早くても9歳から10歳頃がよく、それ以前は少し早すぎるそうです。
■メンサとWISC
ちなみに、高IQ集団としてテレビ等でよく紹介されるメンサ(mensa)の入会方法にはテストを受ける方法以外に、WISCやWAISの検査結果証明書を提出する方法があります。
メンサのテストは大人気で首都圏では受験困難とも言われています。
ですから、知能に自信がある場合はWAIS検査でIQ130以上である事を証明する方が手っ取り早いかも知れません。
しかしながら、検査項目の数が多いことから後者での入会の方が難易度は高いと思われます。
■知能検査と標準偏差について
IQは検査方法によって標準偏差が異なる点にご注意ください。
標準偏差は15、16、24のものがあり、標準偏差が高いものほど数値が高めに出ます。
WISCの場合は標準偏差15でIQの上限値は160となります。
Wikiの知能指数を見ると以下の記述があります。
パズル本やTV出演者のIQが紹介される時は、高く見せるためにキャッテル式の標準偏差24が暗黙に使用される傾向にある。例えば、ウェクスラー式の140はキャッテル式の164である。
■WISC-Ⅳ結果の受け止め方
①IQ(FSIQ)が平均値の100を下回っていないか
②下位4指標に大きな凹凸がないか
(平均の100を上回っていても指標間に20以上差があるのは要注意)
③他者との比較をしない
高IQ者同士を比較して優劣を判断する使い方には適さない。
④結果に一喜一憂しない
検査が長時間に及ぶため、当日の体調の良し悪しにより結果は変わる場合もある。
また、検査終了まで集中力を保てない場合は正確な測定ができない可能性もある。
⑤検査者との技量により結果が変わる
検査者の技量によって結果が上下する可能性があります。
例えば手際が悪くて検査時間が伸びてしまい、お子さんが集中力を切らす。
あるいは、人見知りな性格のお子さんは検査者に気を許せないため検査に集中できない恐れもあります。
以上を踏まえると、知能検査の結果は他者との比較に使うものではなく、あくまで本人の認知能力がバランスよく発達しているか、そして強味と弱味は何かを把握することに使うのが正しい使い方だと思います。
強味と弱味を把握した上で、強味を伸ばし弱味をカバーするための塾選び、学習方法、戦略作りに活かすというのが賢い利用方法。
■ではどこで受けられるのか
①総合病院(保険適用)
総合病院など公的病院で受ける場合には保険内診療となります。
②個人のクリニックなど(非保険適用)
個人のクリニック等で受ける場合は自費での検査になります。1万円〜2万円程度で受けられるようです。
③その他
わが家は教育検査を行なっている会社にお願いしました。発達診断というより塾選びや娘に適した勉強法、娘の強味、弱味、特性を知ることが目的でした。
そちらでWISC-Ⅴだけを受ける場合の費用は2万円強です。単なる知能検査・発達検査だけではなく教育相談が目的の場合にはオススメです。
■おわりに
わが子の特性を客観的に知っておくことは大切です。特性に応じた復習サイクル、学習方法、塾選び、中学受験への適性など見えてくる事が多くあります。
無駄な努力を子供に強いることが無いようにするためにも、知能検査をうまく活用したいものです。
マサト
via PressSync